2014年2月23日日曜日

内なる悪を同化すれば、それは即ち悪魔である

(この表示、今日は誰かに邪魔されているのかな。)


内なる悪を同化すれば、それは即ち悪魔である


 安部晋三(Shinzo Abe)は、どうやら個人

的な自身の足場固めをしっかりとしないまま、いき

なり全体へと跳ね上がり、愛国主義者になってい

るらしい(「不道徳で冷酷で非人間的な河合隼

雄が作成した『心のノート』の後継版によって日本

人のアイデンティティを確立するのか」2月4日付

参照)。2013年の年末の靖国神社参拝は、自

分がこのように行動すれば他人(他国)はどう感じ

るか、ということを予測し考慮したことのない人物

の行動である。ダボスでの、第1次世界大戦前の

英独関係になぞらえた発言は、自分がこれから述

べることを他人がどのように受けとめるだろうか、と

いうようなことを配慮し予想したことのない人物の

発言である。能天気なものである。精神年齢が

子どもの年齢である。実に幸せな人物である。子

どもは大体、幸せなものである、のではないだろう

か。「心のノート」とか、「私たちの道徳」とか、くそ

面白くもない、見ていて頭が痛くなるような、誰か

の屁の匂いがそこはかとなく漂ってくるような(「ステ

ーション」2013年10月29日付参照)、偽善的

な匂いをぷんぷんさせている冊子を、「読め!」と

強制されなければ。これでは、フォアグラを生産す

るために大量の餌を強制的に食べさせられる鵞

鳥と同じである。そうすると、今の子どもは不幸で

あること極まりない。
 自分の言動を近所の人がどのように受けとめる

か、ということを考慮し予測しないで振舞う空っぽ

頭のShinzo Abeが一国の宰相であることは

、日本にとって不幸であり、危ういことである。これ

では、台頭してくる中国に対抗できないだろう。こ

のような下敷きがあれば、下手をすれば、不測の

事態の発生があると戦争になるかもしれない。偽

者の愛国主義者(自身の個人的な足場固めを

きちんとしないまま全体へと飛び跳ねている愛国

主義者)が国のリーダーになったら、えてして近隣

諸国との摩擦が生じるものである。そして、その摩

擦が、のっぴきならないところまで行ってしまうもの

である。

 『ゲド戦記』(翻訳書は岩波書店刊)の「影との

戦い」は、影(元型としての影。shadow)は私

自身だと言ったとき、それまでの影の激烈さが収ま

った、というような話であった。つまらぬ書物である

。文学性も何もない。内容も、このように空疎で

ある。よくも児童書として出版したものだ。こんな

悪書を子どもに与えるのは、実にけしからんではな

いか。
 ユング心理学においては、その個性化の初期段

階で、元型としての影を取り入れ、取り込み、同

化する。それは、正統派精神分析(フロイトの精

神分析)で言うところの、抑圧された感情の意識

化とは本質的に異なる。次元が違うのである。正

統派精神分析の場合は、自我が抑圧された感

情を支配しコントロールするために意識化するの

であるが、邪道派精神分析(ユング派、

Jungian)の場合は、自我が乗っ取られてしま

うのである。自我が、元型としての影を取り入れ、

取り込み、同化するのである。悪魔の自我

(devil's ego)になるのである。まさに影

(心の内なる悪なるもの)に、なりきるのである。

Carl Gustav Jungは、とても自我の弱

い人間であったと言われている。そのような人間が

、悪なるものを自我に同化してしまったら、自我は

どうかしてしまうではないか。自我は、ハンドルを制

御できない運転手になってしまう。
 Jungianは、愛を知らないものばかりである(

2月7日付けの「愛を知らずして人生が語れるか

、心の問題を論じることができるか」参照)。それ

なのに、偉そうに心の問題だとか心の教育だとか

説いている。本来、Jungianには、このような

問題を論じる資格がない。世の中には、偽物の

愛が多いから、愛を知らない者が偉そうな顔をし

て勢いづいているのだろうか。愛を知らない者が、

そんな変なことをするな。
 現実の生身の人間との交流を失い、愛を知ら

ない者が、集合的無意識や元型などという、あり

もしない概念に夢中になり、それにのめり込んでい

る。そんなやつらが、影は私自身だ、と叫んでいる

。恐ろしいことではないか。河合隼雄(Hayao

Kawai)の不道徳で冷酷で非人間的な行動

を見るがいい(「愛を知らずして人生が語れるか、

心の問題を論じることができるか」2月7日など参

照)。悪魔の僕ではないか。このようなやつらを野

放しにしておいてはならない。存在することさえ許

してはならない。

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